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ホームシアター新世紀

  • Day:2018.06.15
  • Category:Essay
ライムが家にやってくるよりも前、ハムスターを飼っていたことがある。名前はピースといってジャンガリアンハムスターだ。

ジャンガリアンハムスターのピース
peacetan.jpg

当然ながらもう天国に召されているが、ピースが家にやってきたのは2006年なので、家の家族としては2008年生まれのライムより先輩だ。

ピースの住む場所はガラスケースだったが、しょっちゅう脱走を繰り返していた。ライムも子犬の頃はよくサークルから脱走していたけど、先輩から引き継いでいたんだな。

脱走したピースはどこに行ったのかすぐには見つからないのだが、家の中なのでいずれは発見されることになる。脱走したピースは家事室の米びつ周囲に落ちている米粒を食べて生活していて、夜中、キッチンにちょろちょろ出てきたトコロをライムママ(当時はピースママか笑)に確保される、なんてことがよくあった。懐かしいな。ふふふ。

ピースがなぜ家にやってきたのか。

それは、僕が衝動買いをしてきたからだ。

ホームセンターに別の用事で一人で出掛け、たまたま見かけたジャンガリアンハムスターの赤ちゃんが可愛い過ぎて、飼育セットと一緒に衝動買いしてしまったのだ。

ピースよりも飼育セットの方がぜんぜん値段が高かったこと、いきなりハムスターを買ってきたのでライムママが目を丸くしていたことを今でも覚えている。

今は日常生活でピースを思い出す、ということはあまりないが、昔のピースの写真を見たりすると、「あ ! ピースたん ! 」とピースの記憶がよみがえる。

ピース、可愛かったな・・・

ところで、衝動買いと言えば、先日あるモノを衝動買いしてきた。厳密に言うと、「買おうかな」と下調べを始めていたところだったので、純粋な衝動買いではないのだが・・・

それはホームシアターである。

テレビは高画質化の一途をたどっているが、音質はと言えばイマイチのままで、北朝鮮外交で「置いてけぼり」をくらっている安倍首相みたいだ。

家のテレビには僕が昔買ったJBLのCreature2というスピーカーを接続して使っていた。値段が安くて、ビジュアルがダース・ベイダー(白いのでストーム・トゥルーパーと言った方がいいかな)みたいな面白いデザインで、それにひかれて買ったものだ。

JBLのCreature2というスピーカー(右側はWii)
creature2.jpg

JBLは有名なスピーカーのメーカーだが、僕が買ったそのCreature2というスピーカーの実力は値段相応で、ハッキリ言って音はたいしたことはなかった。それでも、テレビの音よりは迫力があるので、映画などを観る時はそのスピーカーを利用していたのだ。

しかし、今年(2018年)の春、アマゾンプライムビデオで映画を見た時、そのスピーカーを使っていたら音が大きくならない(後で故障と判明した)ので、スピーカーを買い換えようかな、と下調べを開始することにしたのだ。

ネットで調べてみると、今ドキのホームシアターは「サウンドバー」と呼ばれる細長いスピーカーをテレビの前に置き、バーチャルサラウンドで聴く、というスタイルが流行っているらしい。

「ホームシアター」というのは、本来、スピーカーをたくさん設置するという、お金も知識も必要な世界である。だが、それだと敷居が高いので、入門向けとして一つのユニットで音質向上と(擬似的ではあるが)サラウンドが楽しめる「サウンドバー」と呼ばれる製品が各社から発売されているのだ。

価格ドットコムで調べると、ヤマハのYAS-107というサウンドバーが人気らしく、値段も最安で2万3千円程度とそれほど高くない。

ちなみに、サウンドバーには細長いスピーカーユニット単体のタイプと、それにサブウーファーと呼ばれる重低音を受け持つスピーカーが付属する2ユニットのタイプがある。2ユニットのタイプの方が低音の効きは良さそうだが、サブウーファーがかなり大きく、テレビ台の中に納まらない。リビングにサブウーファーを置く場所もないし、単体のタイプのサウンドバーでもかなり低音は効くらしいので、2ユニットのタイプはあきらめることにした。

調べていくうちに、サウンドバーと呼ばれる細長いスピーカーのタイプ以外にも、テレビの下に置ける薄い板状のホームシアターもあるらしい。しかし、このタイプだと値段が少し高くなる。

いずれにしろ、買うのはまだ先のつもりなのであせって決めることもない。しかし、とある休日の昼間、ちょっと時間があったので「どんなもんだか試しに聴いてみよう」と一人でケーズデンキに出掛けてみた。

最初に価格ドットコムで人気1位のヤマハのYAS-107というサウンドバーを聴いてみると、これが結構いい音だ。ソニーの「テレビの下に置ける薄い板状のタイプ」(こちらの方が値段が高い)と聞き比べてみたが、ヤマハの方が音がいいように感じる。

実はその時点で買う気はなかったのだが、店員にいくらになるか聞いてみたところ、2万1千円にまけるという。なんとこれは価格ドットコムの最安値よりも安い。まさかの安値に僕の心は揺らぎ、「買いま・・・す ! 」と思いがけずに買ってしまったのだった。

買ってきたヤマハのYAS-107というサウンドバー、巨大な太巻きみたいでビジュアル的にはイマイチだ。しかし、設置は置くだけ、接続も基本的にはテレビとケーブルでつなぐだけなのですこぶる簡単だ。
yas107_1.jpg

かなりデカイが、正面から見るとそれほど違和感はない。
yas107_2.jpg

肝心の音なのだが、これがまたすこぶる良い。「3Dサラウンド」というモードがあるのだが、この機能をオンにすると格段に音が良くなり、厚みが増す。きらびやかな高音と迫力のある低音で、一言で言うと音が派手になる。

「バーチャルサラウンド」はあまり実感できないが、音が格段に良くなったのでそれだけで満足度は高い。試しにサウンドバーで聞いていた音をテレビの音に戻すと、音があまりに薄っぺらで「今までこんな貧相な音で聴いていたのか」とびっくりするほどだった。エグザイルのパフォーマーとアンガールズのマッチョ感くらい違うだろうか。

それともう一つ大きなポイントがある。今ドキの機器はARC端子というものが装備されていて、テレビとサウンドバーが連動して操作できるのだ。具体的には、テレビのリモコンでテレビの電源をオンにするとサウンドバーの電源もオンになる。同様にテレビのリモコンでサウンドバーの音量調節もできる。

機能として、これは非常に便利で役に立つ機能だ。

今まで使っていたスピーカーはテレビとは別にいちいち手動で電源をオンにしなくてはならない。テレビをつけるたびにイチイチそんなことはやってられないので、自然と使用頻度は下がり、「あまり使わない製品」になってしまう。

しかし、新しいサウンドバーはテレビをつければ同時に電源が入るので、面倒なことは何も無く、テレビと一緒に毎日使うことができる。どんな製品でも「使いやすさ」というのは重要なポイントなんだな。

そしてこのサウンドバー、驚くべきことに高音や低音の調整機能がない。要するに、メーカー側でオールマイティな音質にセットしてあるのだ。しかしこれは理にかなっている。テレビを見る人は、「映画だから」とか「ニュースだから」とかイチイチ番組によって音質を変更したりしないのだから。

一応、ジャンルによってモードを変える機能は付いてはいるのだが、そんな面倒なことをする必要性を感じないし、そんな機能は遣わなくても十分満足だ。

そして、今ドキの製品らしく、スマホと無線で接続ができるので、スマホの音楽を聴くこともできる。ホームシアターでもあり、スマホ用ワイヤレススピーカーでもあるのだ。

ホームシアターというモノがどのように進化しているのかちっとも知らずに人生を過ごしてきたが、今回、衝動買いした結果、「非常に便利になったな」といたく感心し、とっても満足している。

と同時に感じることは、時代は「手軽さ」を求めているということだ。今回購入した一番人気のサウンドバーは、設置も接続も設定もすべてが「お手軽」な方向に振ってある。

思えば、ネットオークションもパソコンで出品して入札を競わせるヤフオクよりも、スマホで一撃売買ができるメルカリに人気が移ってきているという。

時代は「お手軽」にフォーカスしてきているのだ。

しかし、スマホでニュースが流し読みできる時代だからといって新聞がなくなるとは思わない。手間ひまのかかるものにはその良さもまたあるのだ。

かくいう僕も「お手軽さ」でSNSに遅れをとっている「ブログ」をいまだに書いている。でも、今回のエントリーの文章ボリュームをTwitterで書くのは無理だし、書きたいことがあるのなら時代遅れのブログもまたいいんじゃないか。

テレビと映画、マクドナルドとフランス料理店・・・「お手軽なもの」と「そうでないもの」はいつの世もしっかりと共存しているのだから。

ちなみに、壊れていた古いスピーカーは捨てるよりも売れれば、と思い、メルカリとヤフオクで迷ったけど、ジャンク品としてヤフオクに出品してみた。そうしたところ、ラッキーにも落札されてドナドナされることになった。ヤフオクもまだ捨てたもんじゃないな。ビバヤフオク♪

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